男やね、T岡田選手
2014年 10月 12日(日曜日) 16:03

こちらアメリカではディビジョンシリーズが終わり、チャンピオンシップシリーズが行われているが、日本ではクライマックスシリーズが始まった。私が日本でプレーしたオリックスは、リーグ優勝は逃したものの、クライマックスシリーズから日本シリーズを狙っている。

そのオリックスは1戦目3−6で日本ハムに破れ、2戦目も8回表が終わった時点で3−4でリードされていた。8回裏オリックスの攻撃は2アウトでランナー2塁。バッターは糸井選手。次のバッターは4番のT岡田選手だったが、この日は3打数で3三振。ただ、それは先発の上沢投手から奪われたもの。この回日本ハムのピッチャーは谷元投手に代わっていた。それでも日本ハムベンチは、糸井選手を歩かしT岡田選手との勝負を選んだ。点差は1点差。メジャーの野球ならどんな状況であれ、逆転のランナーを一塁に敬遠する事はない。糸井選手は確かに好打者だが、歩かせる理由は正直見つからない。最悪同点打を打たれても試合はまだタイゲーム。試合の流れから言ってまだ日本ハムが有利だったと言える。そしてランナー1,2塁で谷元投手はT岡田選手に対して0−3(3ボール0ストライク)とした。もし仮に糸井選手にタイムリーを打たれ4−4であったなら、T岡田選手を歩かせることもできた。最低タイゲームで8回を終わる事もできたかもしれない。

この場面でT岡田選手は3−0からフルスイング。ファールボールになったが、このアグレッシブさが次のホームランを生んだ。オリックス・ベンチのサインは「打て」だったようだが、前の打者敬遠の後に3−0になったら普通は1球見逃してしまう。そこをスイングしていったのは、4番のメンタリティーを持った選手だと言える。彼は自主トレで私の住むオレンジカウンティーに来た事があるが、「俺が、俺が」というようなプレーヤーではない。自分がヒーローになりたいから無理に打ちにいったのではなく、4番の仕事としてスイングした。そして3−1からの5球目、打った瞬間にそれと分かるホームラン。いくらそのまっすぐが、真ん中当たりに入って来たとはいえ、あの場面で力まずあれだけきれいにとらえ、あれだけ飛ばせるとは。そのパワーはメジャー級だ。

私がアメリカでプレーしたマリナーズ、エンジェルスが長いオフシーズンに入ってしまった今、日本で頑張っているオリックスだけが私を楽しませてくれている。この試合の勢いで次の試合も勝ち、次のソフトバンクにも一泡吹かせて欲しい。そのソフトバンクは9月27日から10月15日の20日間で2試合だけしかプレーしていない。オリックスを破ってリーグ優勝してからは12日間も休む事になる。試合感がないチームが短期決戦でどれだけ不利かは、これまでのシリーズで証明されている。そうなれば、私がオリックスに所属した1996年以来の日本シリーズ出場も夢ではない。日本シリーズ出場に向けて、GO ORIX !!!

(日本プロ野球)

長谷川滋利