MLBスプリングトレーニング直前
2016年 2月 15日(月曜日) 19:21

2月も中旬に入り、日本プロ野球の春のキャンプでは実戦形式の練習が増えてくる頃で、こちらアメリカではいよいよスプリングトレーニングが始まります。今年は引退後初めてエンジェルスのスプリングトレーニングに臨時コーチとして参加することから、例年とは違うちょっとエキサインティングな気持ちでこの時期を迎えています。

2月29日から3月4日までの短い間ですが、10年ぶりにユニフォームに腕を通します。エンエジェルス・カラーの赤が似合うかどうか不安ではありますが、少しでもエンジェルスの勝利に貢献できるように私のもつ限りの知識を伝えられたらと思っています。

その期間には強打者として活躍したゲレロ選手、私と同じ時期にブルペン投手として活躍した、WBCでアメリカチームの代表に選ばれたこともあるスコット・シールズ投手など、昔の球友たちも参加予定で、彼らと会えるのも楽しみです。

残念ながら日本人選手はエンジェルスにはいませんが、いつか再び日本人選手がプレーするようになれば、私ももっと臨時コーチとして重宝がられるようになるでしょう。その時のために少しは、野球感を取り戻し、コーチとしても頼られるような存在になれればとも考えています。また、エンジェルスと対戦するチームで、日本人メジャーリーガーが所属するチームとのオープン戦での対戦もあるでしょうから、少しでもその日本人選手たちにも良いアドバイスができればと思います。

その日本人メジャーリーガーですが、このところ投手陣では怪我が目立ち、日本人選手はレベルが高いが怪我が多いというレッテルを貼られつつあるように思います。最近ではダルビッシュ有投手、マー君、岩隈投手など、ほぼ全員がここ数年で1度は怪我で戦列を離れています。また、松坂投手などは大活躍しましたが、その後、怪我に泣き日本でのプレーを余儀なくされてしまいました。しかも昨年度は日本でも投げることができていない状況です。

これは彼ら日本人メジャーリーガーの責任ではありません。それは私がはっきり言えます。すべての日本人投手に言えることですが、高校時代の酷使が影響していると断言できます。甲子園、県予選での連投、150球から200球というありあえない数字の球数、どれをとっても現代のユースベースボールの常識から外れるものです。その影響が20代、30代に入った時に出てしまう。もうこれはアメリカのドクターの中では常識となっています。私や野茂投手がこちらに来た90年代、2000年代は、そのことがまだばれていませんでしたが、今回の前田投手の変則的な契約でも見られるように、日本人投手はなんらかの肩肘の故障を持っていることが承知の事実となりつつあります。アメリカで育った投手たちはもちろん、ユースベースボールのルールに則ってオーバーユースされていませんし、ドミニカ、ベネゼエラ、キューバの選手たちもアメリカのルールに則ってオーバーユースされていません。そうなるとやはり、それらの選手たちに比べて、日本人投手の評価というのは下がってしまうものです。これらの現状を変えることは、甲子園という存在が有る限りなかなか難しいことですが、諦めてしまうつもりはありません。将来的には、本当にメジャーの中心になれるような選手、特に投手陣を排出できるようなシステムを私たちで作り上げたい、あるいは世界に誇れる素晴らしい日本アマチュア野球、そしてプロ野球組織を作り上げたいと考えています。

そのステップの意味でも、まずはエンジェルスの中で臨時コーチとして手伝い、今シーズンはなんらかの形で、チームにも関わりたいと思っています。まずは5日間という短い間ですが、できる限りのことをしたり、できるだけ多くの人たちと会話を持っていきたいと思います。このところはゴルフの試合などもたくさん入っており、忙しい日々ですが、野球、ゴルフ、そしてビジネスでやり甲斐のあることをどんどんやっていきたいと思っています。詳しくは、またこのサイトで述べていきます。(MLB2016

長谷川滋利