低迷エンジェルス
2016年 7月 07日(木曜日) 10:58

6月を終えてアメリカン・リーグ西地区の最下位。1位のレンジャースとのゲーム差は20ゲーム近くのエンジェルス。間もなく来年に向けて動き出すのか? それともなんとか持ち直して、上位に食い込むことができるのか?

スプリングトレーニングの時点では、十分に優勝を狙える布陣だと思っていたが、怪我人が多く出たことにより、開幕ダッシュに失敗してそのまま低迷してしまった。その怪我人の中でも一番痛かったのは、エース、リチャード投手の肘痛。なんとかトミー・ジョンの手術を受けることだけは回避できそうだが、それでも9月までは復帰できそうにない。また、今シーズンの飛躍を期待されていたアンドリュー・ヒーニー投手も今シーズン1試合先発して戦線離脱。トミー・ジョン手術を受けて現在DL入り。

昨シーズンの不調から今シーズン復帰を目指すジェレッド・ウィーバー投手も、勝ち星は7勝あげているも、7敗で防御率は5点台。先発駒不足の穴埋めに獲得したティム・リンスカムも、先発の一角を担って活躍できるかどうかは、まだ定かではない。3試合先発の防御率は6点台。スプリングトレーニングでは絶好調で、今シーズンの活躍が期待されたヘクター・サンティエゴ投手は、4月は期待通りのピッチングを見せたが、その後調子を落として5勝4敗で防御率は、これまた5点台に近い。唯一頑張っているのが、シーズン前は一番心配されていたマット・シューメーカー投手。それでも防御率は4点台半ばで、3勝9敗。この先発陣の調子では、今のチームの低迷も仕方がないのかも。

野手陣も怪我人が多く出た。キャッチャーのソトは、年齢的にも仕方がないのだが、現在もDL入りしているし、守備の要として今年獲得したシモンズも、怪我で戦列を離れていて復帰したばかり。そういう時のために獲得していた内野手のバックアップ役のペニングトンまでもDL入りしている。野手陣では一番スプリングトレーニングで活躍していた外野手ナバも、DL入りしていて、最近やっと復帰したところ。まあ、その他の野手陣は、外野手トラウトを中心に、カルホーン外野手、エスカバー3塁手、ジアバテラ2塁手と期待通りには活躍しているが。

さて、今後エンジェルスが今シーズンを諦めずに戦い続けるか、来シーズンを見越しての若手中心の戦いに転換するかは、ここ数試合にかかっている。オールスター休みの7月11日から14日の前に、ア・リーグ東地区1位のバルティモア・オリオールズとの3連戦。オールスター休み明けは、中地区3位で5割越えのシカゴ・ホワイトソックス3連戦。その後はエンジェルスと同西地区の1位テキサス・レンジャースとの3連戦。この9試合で勝ち越せるなら今シーズンはまだまだ戦える。しかし、この9連戦で大きく負け越すようなことになれば、残念ながら来シーズンに向けての戦い方になってしまう。つまり契約が今シーズンで切れるベテラン選手をトレードに出し、若手を中心での戦いとなるだろう。そうなれば、スタジアムに訪れるファンの数はかなり落ちる。

ワールドチャンピオンになった2003年、ディズニーから$183.5ミリオンでチームを買ったエンジェルスのオーナー、モレノ氏。彼の話ではよほどの良い話がない限り、チームは売らないと言っている。しかし、ドジャース、NBAのLAクリッパーズが数年前、$2ビリオンで売れたことを考えると、10数年で10倍近くの売却益がでることになる。2010年からの4年間、プレーオフ進出から遠のいていたが、今回は2014年以来、2年連続でプレーオフ進出を逃すことになる。そうなれば、これだけ資金と労力をかけているモレノ氏が我慢してチームを持ち続けることができるかどうか? $2ビリオンで売れるかどうかは分からないが、それ近くの金額で売れることは間違いない。正直、その方がいいと考えてもおかしくない。そうなれば、エンジェルスの今の体制が大きく変わってしまうことも考えられる。そうならないためにも、ここ9試合のエンジェルスの戦い方に注目だ。私自身は今のソーシャ監督体制下のエンジェルスを好むだけに、各地区の上位チームを叩いて今シーズンを生き残って欲しい。(MLB2016)

長谷川滋利