MLBワイルドカード&日本プロ野球クライマックスシリーズ
2016年 10月 06日(木曜日) 09:32

MLBのプレーオフがシーズン終了後、1日空けてすぐに、アメリカン・リーグのワイルドカードが行われ、その次の日にはナショナル・リーグのワイルドカードが行われた。いずれも1試合の一発勝負で次のステージであるディビジョンシリーズに進めるとあって、おおいに盛り上がった。

アメリカン・リーグのワイルドカードは、トロント・ブルージェイズとボルティモア・オリオールズの対戦。両チームともに東地区のチームで、地区優勝のボストン・レッドソックスを含めてこの地区の今シーズンのレベルの高さが伺える。

試合は2回裏にパワーヒッター、ホセ・バティスタのソロホームランでブルージェイズが先制。しかし、4回にアメリカン・リーグのホームラン王マーク・トロンボーの2ランホームランでオリオールズが逆転。文字通りエキサイティングな試合となった。その後、ブルージェイズのエゼクイエル・キャブレラのタイムリーヒットで2−2の同点にした。そのまま延長戦に突入。普段はベースボールシティーとは言えないカナダのトロントで、これぞMLB一発勝負ワイルドカードの大盛り上がり。しかも試合は地元ブルージェイズのエドウィン・エンカナシオンが3ランホームランを放ちサヨナラ勝ち。空中戦を制したブルージェイズが勢いをつけて西地区の覇者テキサス・レンジャースとのディビジョンシリーズに臨む。

一方のナショナル・リーグは対照的に投手戦。いかにもナショナル・リーグらしい試合となった。サンフランシスコ・ジャイアンツのマディソン・バムガーナーはポストシーズン男として有名、しかも今シーズン防御率2点台と絶好調。メッツの先発ノア・シンダーガードは24歳ながら球界のエースと言われるぐらいの実力派投手。ファーストボールのマックスは100マイル近い。

試合は予想どおり両投手の投げ合いと、両チームの攻守で7回まで0−0の緊迫した試合となった。試合はどちらかというと地元ニューヨーク・メッツが押し気味なように見えた。しかし、シンダーガードはパワーで押していくタイプだけに7回で100球を超えて交代。ブルペンにバトンタッチ。わずか1試合の超短期決戦でもシーズン中のように先発は100球を越えれば交代。もちろん、セットアップのアディソン・リードはシーズンの防御率1点台、クローザーのジェリー・ファミリアも防御率2点台とブルペンに絶対的な自信があるからなのだが。結果的には9回にファミリアがシーズンではホームランわずか6本の伏兵コナー・ジロスピーに3ランホームランを浴びてしまった。投げてはジャイアンツのバムガーナーが119球を投げ完封。3−0でビジターチームのディスアドバンテージを物ともせずジャイアンツがポストシーズンに強いところを今年も見せてディビジョンシリーズに駒を進めた。次はナショナル・リーグの最多勝利チームシカゴ・カブスと対戦する。

さて、このようにMLBではシーズンが終わるとすぐに日程を詰めてポストシーズンが始まる。ワイルドカードでエース同士がぶつかるために、その後のディビジョンシリーズでは、エース中心に回すことができない。一方の地区優勝チームは、3日ほどの休みが取れるために万全を期してシリーズに臨むことができる。勢いのワイルドカード勝ち組か、それともシーズン最多勝利チームか、どちらが勝つかはディビジョンシリーズの楽しみの一つである。

日本プロ野球の方は全日程が終了して2日後に2位と3位チームのクライマックスシリーズが始まる。読売ジャイアンツのシーズン最終戦は10月1日だから10月8日のクライマックス初戦まで1週間空いている。DeNA最終戦が9月29日だったから10日近く空いてしまうことになる。こうなると、もうシーズンの勢いは全く関係ないし、ファンにとってはいつ始まるの? と間延びしてしまうことになる。やはりアメリカメジャーのようにシーズンが終わればすぐにポストシーズンと、選手、ファンともにそのまま盛り上がっていかなければならない。日本プロ野球はもっとエンターテイメント性を高めるために、クライマックスシリーズのシーズン後すぐの開幕を考えるべきです。また、シーズンの日程もなんなら、消化試合はダブルヘッダーを組む、あるいは最悪日程が組めないなら消化試合は行わないということを考えた方がいい。そうなれば個人タイトル争いに影響すると言う声が出そうだが、野球は個人タイトルよりもチーム優先。特に一番盛り上げなくてはならないポストシーズンの試合中心に考えるべきである。

また、それぞれのリーグの1位チームは広島で11日、日本ハムは12日も開くことになる。これはもう休養をとって有利に進めるというよりは、2、3位のチームよりも不利になってしまうのでは? と思ってしまう。また、それぞれの地元のファンはいつになったら自軍のポストシーズンが始まるの? と完全に間延びになってしまう。もう少しポストシーズンが盛り上がるようにプロ野球全体で考えなければいけないと思う。

これから日米のポストシーズンを私自身はテレビ観戦していくが、それで気づいたことを今回のようにどんどん述べていきたい。(MLB2016、日本プロ野球)

長谷川滋利